A DAY OF BUBBLES, Vol.1

本日のインタビュイーは部活の先輩の田所まちおさん(22)。現在、理系の学部に所属している4年生で飲み会の席では盛り上げ役を買って出る、明るい性格の先輩である。
ここで第1回目のインタビュイーを決めるにあたって、とても苦労したということを説明しておきたい。
私たちが一般人をインタビューするにあたって編集部内で意見が食い違うことがあった。一方はただ一般人を取材しても面白くないと言い、一方は一般人を取材することはこのメディアの基軸ブランドとなると言った。
構成員Yukiが「まあ、転がそうよ」と言ったことで事態は収拾し、両者の妥協案を探すこととなった。
その結果、第一回目はある程度面白い人をインタビューするということに決まる。
しかし、面白い人といっても作ったような面白さは全く求めていなかったので、インタビュイーの決定は困難を極めた。第一回が失敗に終わればこれからの飛躍はないというプレッシャーもあった。
そんな中、部活の先輩が1本の動画をInstagramに投稿した。

この写真そのものはインタビュー当日に撮ったものであるが、インタビュイーを決めようとしていた当時、この動画がInstagramに投稿された。
きっと読者のほとんどは、この人何してんの?と思っているはずだ。私たちもそう思った。
ただ私たちはそれと同時に安堵した。この瞬間、インタビュイーが決まったのだ。
彼はまさに私たちが探していた人だった。彼には私たちの企画の第1回目に出ていただけそうなやさしさ、たまにInstagramに理解不能な動画を投稿するようなクレイジーさを持ち合わせていた。
以上が当企画を転がすのにかかった苦労である。
私たちが合流場所、タリーズコーヒー日暮里店に着くと、彼はすでに席についていた。
Yuki : まちおさん、久しぶりっす!何飲んでますか?
まちお : あ~、ブラックコーヒーだよ。
Yuki : まちおさん、ブラックコーヒー飲めるんですね!
まちお : そうだね(笑)あんまり甘いものは好きじゃないんだよね。あと、脂肪をつけたくないから。
Yuki : あ、たしかジムに通ってるって言ってましたもんね!
まちおさんは週4でジムに通うという。人生で誇れるものは筋トレだけ、だそう。
まちお : じゃあ、いつも通り日暮里で遊ぶね!
すると、タリーズコーヒーを出て駅前の雑居ビルに入っていった。
まちお : ここの塾でバイトしてるから、ここに荷物を置いてくわ!
シフトにも入っていないのによくもバイト先に行けるなあ…。

まちお : まず、昼だしランチたべにいこ!
どうやら、まちおさんおすすめのランチのお店があるらしい。
Yuki : よく日暮里に来るんですか?
まちお : まあバイト先があるからね。今から行くところはバイトが終わったらよく行くよ。
Yuki : へぇ~、楽しみ!
まちお : まずコンビニ行くわ!
Yuki : なんか買うんですか?
まちお : いや、お金おろしてくる!

まちおさんはここで5000円ほど現金を下ろした。

Yuki : この辺はお散歩コースなんですか?
まちお : たしかにいいお散歩コースだね。あんまりこの道は通らない。(笑)
Yuki : えっ、なんでこの道を通ったんですか?
まちお : 多分こっちの方向なんだよね。
Yuki : え…?
まちおさんはあまりルートを気にしないタイプのようだ。方角があってればだいたいいけるっしょ!てな感じ。

Yuki : 墓地が見えてきましたね!奥に東京ドームみたいなのありますよ。(笑)
まちお : …おっぱいみたいだね。でかいね~。
Yuki : たしかに…。
つまらない話をしながら5分ほど歩くとランチのお店の通りに入った。
まちお : あ、わんちゃんお店休みかも。
Yuki : え、まじですか?
まちお : なんか定休日があった気がするんだよね。(笑)
Yuki : 調べてから来てくださいよ~。(笑)
そこから2,3分ほど歩くと、暗い店内のお店が見えてきた。

まちお : うわ!休みじゃん!
Yuki : 真っ暗ですね。(笑)
まちお : えー、どうしよう。とりあえず、悔しがってるの撮っときなよ。


Terufumi : 多分撮れたと思います。
まちお : OK。どこ行く?
Yuki : 谷中銀座ここから近いですよ!
まちお : 谷中銀座いくか!行きたい店あったし。
Yuki : まじですか?そこ行きたいっす!
まちお : とりあえず、ぶらぶらテキトーに歩いてこ。
(後日談)まちおさんは取れ高が足るようにと考えて、Terufumiに写真を撮れと言ったと考えられます。編集部内でこの文脈について考慮しましたところ、この発言はまちおさんのやさしさを反映したものであると判断致しました。何卒ご了承ください。

Terufumi : 「慶喜」ってあの「慶喜」なんですかね?
まちお : たぶんそうなんじゃない?ケーキ屋さんかな?
Terufumi : ケーキ屋さん?(笑)
まちお : 「慶喜」は「けいき」って読めるでしょ。だから。
Terufumi : あ~なるほど。わんちゃんケーキ屋さんですね!
Yuki : 寿司屋じゃない?
そのまま歩いていくと、一行は日暮里の地図を見つけた。

まちお : なるほど、今この道を通ってきたからここをこういってここで…
Yuki : もうすぐ着きそうですね。
まちお : 次の大通りを右に曲がればいけるね。
Yuki : そうですね。
Terufumi : この辺の街並みはめっちゃ下町って感じでいいですね。
まちお : さっき猫カフェの前通ったけど、新しい店もあるよ。
Yuki : 寺とかめっちゃありますね。

ここは寺が運営する幼稚園だそう。幼稚園はいつも通り授業を行っている様だった。
Terufumi : ここの先生は住職さんなんかな?
まちお : まあそうなんじゃない?寺の目の前だし。
子供を大切にする幼稚園。かっこいいですね。
一行はそのまま歩き、あるところで広い公園を見つけた。

Yuki : この公園広いですね!そういえば、”あのストーリーのやつ”見せてくださいよ!
まちお : 頑丈で握りやすい棒がないんだよね…
Yuki : あの奥にあるやつ… 太いかな?
まちお : あれはちょっと太いかな~。手で覆えるくらいの太さがいい。
取材班はこの公園を諦め谷中銀座に向かおうとしたその時、まちおさんが動いた。

まちお : ねえねえ!この辺に頑丈で握りやすい棒ないかな?
公園にいた少年① : え… 握りやすい棒ですか…?
まちお : そう、頑丈な、ね!
公園にいた少年② : この辺には… ないです…。
まちお : あっ、ほんとかあ!
(少年たちがボソボソ話し始める)
Yuki : やっぱ諦めて谷中銀座に行きましょう!
まちお : そうだね、またどこかで見つけるかもしれないし。じゃあね!
一行は公園を後にし、谷中銀座に向けてまた歩き始めた。
Terufumi : いやぁ、でも、公園にめちゃくちゃ小学生いましたね!コロナかな?
まちお : やっぱそうなのかな?うちの塾でも休みが多いし。
Terufumi : そうなんですか!コロナだけど、子供たちは楽しそう。4月には体力測定の平均値がすごいことになりそうですね。(笑)
まちお : 谷中銀座で昼飲みしたいね!
Yuki : 昼飲みいいですね!
まちお : そのあと、おすすめのラーメン屋があるからそこいこう!
一行がこれからの予定について話をしていると、後ろから誰かが走ってきた。
??? : 丈夫で握りやすい棒みつけました~~!!
まちお : えっ!?

公園にいた少年① : “トマト”のお店があるの、わかりますか?あの近くの公園に丈夫で握りやすい棒があるみたいです!
まちお : え、まじ!ありがとう!”トマト”って駅挟んで反対側の、だよね?
公園にいた少年① : そうです!
まちお : まじか!行ってくるわ!ありがとう。
Yuki : 行ってくるわ!(笑)ありがとう。
Terufumi : あの子供たち、探してくれたんですかね?やさしい。
Yuki : てゆうか、この辺で”トマト”っていったらどこかわかるんですか?
まちお : わかるよ。布とか売ってるお店。
Yuki : へぇ~。そうなんですね。
Terufumi : トマトって農園かと思った。(笑)
まちお : トマトの看板のお店があるんだよね。
Terufumi : ふつーに見てみたいな、それ。(笑)

後編につづく
(編集部あとがき)これまで田所まちおさんのとある1日の半分をお送りしましたが、いかがだったでしょうか?とてもユニークな思考がやはり随所に見られるのが面白いですよね。この後様々なところに行くのですが、まだまだ彼の一挙手一投足には注目です。後編では会話というよりまさしさんのお話メインの内容となります。お楽しみに!